英語絵本は、英語が苦手なお父さん・お母さんでも始めやすい、家庭でいちばん手軽な英語のきっかけです。
発音に自信がなくても、長い物語を訳さなくても大丈夫。短くて、繰り返しがあって、絵だけで意味が伝わる絵本を1冊選べば、寝かしつけのいつもの時間が、ちょっとだけ特別な親子時間に変わります。
この記事では、年齢別のおすすめ10冊と、親が無理せず続けられる読み聞かせのコツをまとめました。
「英語、ちゃんと教えなきゃ」と思うと続きません。
「楽しい時間を1日3分だけ」が、いちばん長続きする秘訣です。
英語絵本がなぜいいのか|難しく考えなくていい3つの理由
英会話教室や英語教材を検討する前に、まず英語絵本から始めるのには、ちゃんと理由があります。
① 親が「英語のプロ」でなくていい
英語絵本の最大の強みは、絵だけで意味が伝わることです。
親が単語を完璧に発音できなくても、文法を解説できなくても問題ありません。「ここに犬がいるね」「これは赤いりんごだね」と、絵を指差しながら一緒にページをめくるだけで、子どもは絵と音をセットで吸収していきます。
② 短くて、繰り返しが多い
子ども向けの英語絵本は、1ページに1〜2文しか書かれていないものが多く、しかも同じフレーズの繰り返しが中心です。
たとえば「Brown bear, brown bear, what do you see?」という1フレーズが、ページごとに色と動物を変えながら何度も登場します。読む側もリズムに乗れて、聞く側も自然と次の言葉を覚えていきます。
③ 「英語の時間」を作らなくていい
絵本のいいところは、生活の中に自然に溶け込むことです。
寝る前の絵本タイムを、週に1〜2回だけ英語絵本に替える。ただそれだけで、特別な「英語学習の時間」を取らなくても、子どもの耳は英語に慣れていきます。
英語絵本は「教える」ものではなく、「一緒に楽しむ」ものです。
子どもが反応しない日があってもまったく問題なし。気が乗らない日は、いつもの日本語絵本に戻ってOKです。
失敗しない英語絵本の選び方|3つの基準
「英語絵本」と検索すると、それこそ何百冊と出てきて選びきれません。
私たち編集部が、英語が苦手な親でも続けられる絵本を選ぶときに大事にしている、3つの基準をご紹介します。
親自身が「好きだな」と思えるか
子どもは、親の声と表情をしっかり見ています。親が「読まなきゃ」と義務感で読む絵本より、「この絵かわいい」「この話好きだな」と感じる絵本のほうが、声のトーンが自然と柔らかくなり、子どもにもその空気が伝わります。
1ページの文章が短いか・繰り返しがあるか
最初の1冊は、1ページ1〜2文・同じフレーズの繰り返しがあるものを選びましょう。「I can do it!」「Goodnight ○○」のような決まり文句が繰り返される絵本は、親も舌が回らなくて済むし、子どもも一緒に声を出せるようになります。
年齢より「興味」に合わせる
「3歳だからこの本」と年齢で決めてしまうと、子どもが興味を持たない場合があります。動物が好きな子・乗り物が好きな子・色がたくさん出てくる絵本が好きな子——子どもの「好き」に合わせて選ぶのがいちばん早道です。
迷ったらまず「The Very Hungry Caterpillar(はらぺこあおむし)」。
日本でも超有名なので、すでに日本語版を持っていることも多く、英語版でも内容がわかっているので親子ともに安心して読めます。
親が英語苦手でも大丈夫|読み聞かせの5つのコツ
「読んでみたけど発音に自信がない」「途中で詰まってしまう」——これ、英語絵本デビューする親が必ずぶつかる壁です。
でも実は、英語の発音より大切なことが他にあります。
発音より「楽しい声」で読む
ネイティブのような発音は必要ありません。それより大事なのは、声のトーンに表情をつけることです。「Where is Spot?」を、楽しそうに、ちょっと驚いた声で読む。それだけで、子どもは絵本の世界に引き込まれます。
全部訳さない
日本語に訳しながら読むと、子どもは「日本語の意味」を聞きにいってしまい、英語の音に集中できません。最初は訳さず、絵を指差しながら英語のまま読みましょう。ストーリーがわからなくても、絵と音のつながりは伝わります。
CDやYouTube朗読に任せる日もOK
親が疲れている日は、無理に読まなくて大丈夫です。CD付きの絵本やYouTubeの朗読動画を流して、子どもと一緒にページをめくるだけでもじゅうぶん。「親が読まなきゃ」と思いすぎないのが、長続きの秘訣です。
1冊を繰り返す
新しい絵本を次々買うより、気に入った1冊を10回繰り返すほうが効果があります。子どもは繰り返しが大好きで、3〜4回目から自分で先のフレーズを口にし始めます。これが英語耳が育つ瞬間です。
子どもの反応を観察する
途中で「もういい」と言われたら、すぐにやめてOK。次の日にまた誘ってみる。「もっと読んで」と言われたら、もう一度読む。子どもが主導権を握る読み聞かせのほうが、英語絵本は長続きします。
編集部の家庭では、寝る前やお昼に、今日読みたい本は何?と聞いて選んでもらうようにしていました。
その中の候補に最初から英語絵本を入れておくと、結構スムーズに好きになってくれます。
途中から英語絵本を始める場合は、英語絵本はビジュアルや仕掛けで楽しめるものが良いかもしれません。
年齢別・はじめての英語絵本おすすめ10冊
ここからは、編集部が「日本人の親でも気軽に手軽に楽しめる」基準で厳選した10冊を、年齢別にご紹介します。
すべて以下の基準を満たしたものだけを選びました。
- 1ページの文章が短い(1〜2文)
- 同じフレーズの繰り返しがある
- 絵だけで意味がわかる
- 日本のAmazon・絵本ナビで安定して入手できる
- 読み聞かせ時間3〜5分で終わる
0〜2歳:絵とリズムで楽しむ4冊
ことばがまだ出ない時期は、「絵を見る」「音を聞く」の2つだけでじゅうぶん。短いフレーズが繰り返される絵本を選びます。
1. Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?

英語絵本デビューの定番中の定番。色とりどりの動物が次々に登場し、ページごとに色+動物の組み合わせを覚えていけます。
文章はたった2パターンの繰り返しだけ。読み聞かせる親も、3回目には何も見ずに読めるようになります。エリック・カールの大胆で美しいコラージュ絵も、視覚的な刺激として優秀。
- 著者:Bill Martin Jr.(文)/Eric Carle(絵)
- 対象年齢の目安:0〜3歳
- 繰り返しフレーズ:「○○ bear, ○○ bear, what do you see?」「I see a ○○ looking at me.」
- こんなご家庭におすすめ:絵本デビューの1冊目/色や動物が好きなお子さん
Brown Bear, Brown Bear, What Do You See? はこちらで購入できます
2. The Very Hungry Caterpillar(はらぺこあおむし)

日本でも『はらぺこあおむし』のタイトルで超有名な絵本。すでに日本語版を持っているご家庭も多いと思います。
英語版でも、ストーリーを知っているので親も読み進めやすく、子どもも「あ、これ知ってる!」と入りやすい。曜日(Monday, Tuesday…)と食べ物の名前が自然と耳に入る作りです。
- 著者:Eric Carle
- 対象年齢の目安:1〜4歳
- 繰り返しフレーズ:「On Monday he ate through ○○.」(曜日と食べ物の繰り返し)
- こんなご家庭におすすめ:日本語版を読んだことがある/曜日・数字に興味が出てきたお子さん
The Very Hungry Caterpillar はこちらで購入できます
3. Where’s Spot?

子犬のSpot(スポット)を探す、ボードブック型のしかけ絵本。各ページに「ドアの後ろ?」「ベッドの下?」と探す場所が描かれ、ペラッとめくると違う動物が隠れています。
子どもがめくる楽しさに夢中になるうちに、前置詞(behind, under, in…)が自然と耳に入る構造になっています。
- 著者:Eric Hill
- 対象年齢の目安:0〜3歳
- 繰り返しフレーズ:「Is he behind the ○○?」「No.」
- こんなご家庭におすすめ:しかけ絵本が好き/前置詞を遊びながら知ってほしい
Where's Spot? はこちらで購入できます
4. Dear Zoo

動物園にペットを送ってもらう、しかけ絵本のロングセラー。届いた動物が「大きすぎる」「背が高すぎる」「危なすぎる」と次々送り返されていく、ちょっとユーモラスな展開です。
ふた付きの箱・カゴ・檻のしかけをめくる楽しみと、「too big」「too tall」など形容詞の繰り返しが、絵本のリズムを作っています。
- 著者:Rod Campbell
- 対象年齢の目安:1〜4歳
- 繰り返しフレーズ:「They sent me a ○○. He was too ○○! I sent him back.」
- こんなご家庭におすすめ:動物好き/しかけをめくる楽しさを味わいたい
Dear Zoo はこちらで購入できます
3〜5歳:短い物語に親しむ3冊
少しずつ物語が成立する時期。ストーリーがあるけれど、文章はまだ短く、繰り返しが多い絵本がぴったりです。
5. From Head to Toe

動物たちが体の動きを見せてくれて、「あなたもできる?」と問いかけてくる絵本。ペンギンが首を回し、キリンが首を曲げ、ロバが脚を蹴る。
読みながら親子で体を動かせるのが最大の魅力で、寝る前ではなく、お昼間の遊びの時間にぴったり。「Can you do it?」「I can do it!」という応答のリズムも覚えやすく、子どもが自然と声を出します。
- 著者:Eric Carle
- 対象年齢の目安:2〜5歳
- 繰り返しフレーズ:「I am a ○○ and I ○○. Can you do it?」「I can do it!」
- こんなご家庭におすすめ:体を動かすのが好き/読み聞かせを「遊び」にしたい
From Head to Toe はこちらで購入できます
6. Goodnight Moon

寝る前の読み聞かせ絵本として、英語圏では知らない人がいない超ロングセラー。子どもが寝室の中のものに次々と「おやすみ」を言っていきます。
「Goodnight room. Goodnight moon. Goodnight chairs.」と続くフレーズは、まさに寝かしつけのためにあるような穏やかなリズム。声を落としていきながら読むと、子どもの瞼が重くなっていきます。
- 著者:Margaret Wise Brown(文)/Clement Hurd(絵)
- 対象年齢の目安:0〜4歳
- 繰り返しフレーズ:「Goodnight ○○」「Goodnight ○○」
- こんなご家庭におすすめ:寝かしつけの定番にしたい/物の名前を楽しく覚えたい
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7. Guess How Much I Love You

子うさぎと親うさぎが、「どれくらい好き?」と愛情の大きさを比べっこする絵本。「これくらい好き」と腕を広げ、「もっと好き」と背伸びをして、最後はお月さままで届く愛情へ。
日本語版『どんなにきみがすきだかあててごらん』を読んだことがある方も多いはず。親子で愛情を伝え合う絵本として、英語版でもしっとり読める1冊です。
- 著者:Sam McBratney(文)/Anita Jeram(絵)
- 対象年齢の目安:3〜6歳
- 繰り返しフレーズ:「I love you ○○.」「I love you ○○ this much.」
- こんなご家庭におすすめ:愛情を言葉で伝えたい/「比較表現」を自然に身につけたい
Guess How Much I Love You はこちらで購入できます
6歳〜:自分で読み始める入口の3冊
ひらがなが読めるようになるこの時期は、「自分で読みたい」という意欲が芽生えるタイミング。少しページ数があっても、読みやすい英語の絵本を選びます。
8. Pete the Cat: I Love My White Shoes

「Pete the Cat」シリーズの第1作。白い靴を履いた猫のピートが、いちごやブルーベリーを踏んでしまい、靴の色がどんどん変わっていく——というシンプルな物語。
著者本人がYouTubeで歌うように読み聞かせている動画があり、それを聞きながら子どもと一緒に楽しめるのが大きな魅力です。親が読むのが大変な日は、YouTubeの朗読動画に任せても問題ありません。
- 著者:Eric Litwin(文)/James Dean(絵)
- 対象年齢の目安:3〜6歳
- 繰り返しフレーズ:「I love my ○○ shoes, I love my ○○ shoes, I love my ○○ shoes.」
- こんなご家庭におすすめ:歌うように楽しく読みたい/YouTube朗読も併用したい
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9. Today I Will Fly!(Elephant and Piggie シリーズ第1作)

ぞうのジェラルドとブタのピギーが繰り広げる、漫画のような会話絵本シリーズ。ほぼ吹き出しの会話文だけで進むので、英語の本を読み始めるお子さんの最初の1冊として、世界中で愛されています。
シンプルな英語で感情豊かなやりとりが続くので、声に出して読むと自然と表情がつきます。シリーズが20冊以上あるので、お気に入りが見つかれば、長く楽しめるのも魅力。
- 著者:Mo Willems
- 対象年齢の目安:4〜7歳
- シリーズ:Elephant & Piggie(20冊以上)
- こんなご家庭におすすめ:会話形式の絵本が好き/「自分で読む」入口にしたい
Today I Will Fly! (An Elephant and Piggie Book) はこちらで購入できます
10. Five Little Monkeys Jumping on the Bed

英語圏で歌い継がれるわらべ歌をそのまま絵本にした1冊。ベッドの上で飛び跳ねる5匹のおさるさんが、1匹ずつ落ちて頭を打ち、お医者さんから「もうベッドで飛び跳ねちゃダメよ!」と言われる、というカウントダウン形式の物語。
歌のメロディーがYouTubeで聴けるので、それと組み合わせると、子どもがすぐに口ずさみ始めます。数字(1〜5)と動詞(jump, fall, bump, call)が自然と身につく作りです。
- 著者:Eileen Christelow
- 対象年齢の目安:3〜6歳
- 繰り返しフレーズ:「Five little monkeys jumping on the bed, one fell off and bumped his head.」
- こんなご家庭におすすめ:歌と一緒に楽しみたい/数字を遊びながら覚えたい
Five Little Monkeys Jumping on the Bed はこちらで購入できます
もっと楽しむ|無料で読めるサイト・YouTube朗読
「まず試してみたい」「絵本を買う前に内容を見てみたい」というご家庭には、無料で英語絵本に触れられるサービスもたくさんあります。
① Oxford Owl(オックスフォード公式・無料)

イギリスの英語学習の定番教材「Oxford Reading Tree」の出版元・Oxford University Pressが運営する、無料の英語絵本サイト。
会員登録(無料)すれば、レベル別に250冊以上の絵本がオンラインで読めます。音声付きの絵本もあり、本格的に読み聞かせを始めたいご家庭にぴったり。
② Storyline Online(YouTube朗読・無料)

ハリウッド俳優が有名な英語絵本を朗読してくれる、YouTube公式チャンネル。
読み聞かせの「お手本」としても優秀で、親が発音に自信がない日は、Storyline Onlineに任せてしまうのも手です。各動画5〜10分程度で、お休み前にちょうどいい長さ。
③ 絵本ナビアプリ・YouTube公式チャンネル

国内の絵本ポータル「絵本ナビ」のアプリでは、英語絵本も含めた読み放題プランがあります。YouTubeでも「読み聞かせ動画」を多数公開しているので、まずは無料で試してみるのがおすすめ。
無料リソースは便利ですが、手触りのある紙の絵本が、やっぱりいちばん子どもの記憶に残る気がします。
お気に入りの1冊を見つけたら、ぜひ紙の本も手に取ってみてください。
よくある質問
何歳から英語絵本を始めればいいですか?
早ければ早いほどいい、ということはありません。0歳でも6歳でも、お子さんが絵本に興味を持ち始めた時期がスタートのタイミングです。大事なのは、年齢ではなく「子どもが楽しんでいるか」です。
親が英語の発音に自信がなくても大丈夫ですか?
まったく問題ありません。むしろ、ネイティブのような発音を真似するよりも、お子さんに伝わる「楽しそうな声のトーン」のほうが何倍も大事です。発音に自信がない日は、CDやYouTube朗読を活用しましょう。
日本語訳がある絵本のほうがいいですか?
最初の1冊は、日本語訳ありのほうが親が安心して読めます。ただし読み聞かせの最中は、訳さずに英語のまま読むのがおすすめ。意味は子どもが絵を見て自分で考えます。
1日どのくらい読めばいいですか?
1冊3〜5分でじゅうぶんです。長く読むより、短くても毎日(または週に2〜3回)続けることのほうが、はるかに効果的です。気が乗らない日は無理せず、日本語絵本だけにしてOKです。
どこで買うのがおすすめですか?
最初の1〜2冊は、Amazonか絵本ナビの公式オンラインショップが探しやすくておすすめ。地元の図書館にも英語絵本コーナーがあることが多いので、「買う前に試したい」ご家庭は図書館で借りるのも賢い手です。
まとめ|今夜の寝かしつけ、1冊だけ英語にしてみませんか
英語絵本は、英語を「教える」ためのものではありません。
いつもの絵本タイムを、ちょっとだけ違う世界に連れていってくれる——そんな、家の中にある小さな非日常です。
今日ご紹介した10冊は、どれも英語が苦手な親でも読みやすく、絵だけで意味がわかる絵本ばかり。最初の1冊は、ぜひ気軽に「Brown Bear」か「はらぺこあおむし」から始めてみてください。
今夜の寝かしつけが、もしちょっと特別な親子時間になったら、それだけでこの記事を書いた意味があります。
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